【まとめ】チェーン除草機の製作・作り方と除草の方法、やり方(田植え後1~3週目)
ヒエは深水管理する事で抑えることができますが、コナギは深水管理していても生えてきます。そのコナギを除草する方法として、チェーン除草があります。
- <チェーン除草ができる時期>
- <チェーン除草のメリット>
- <チェーン除草機の材料>
- <材料の組み立て>
- <田んぼの中に入って引っ張る方法>
- <田んぼの中に入らずに畦で引っ張る方法>
- <畦で引っ張るための追加の組み立て>
- <チェーン除草の手順>
- 1.除草する前に深水状態にする
- 2.ゴム手袋を使う
- 3.畦に立って紐を引っ張る
- 4.手繰り寄せた紐は、丸くかためておく
- 5.引っ張り終わったら、もう片方で引っ張る
- <この方法の一番大きいメリット>
- <最後に>
<チェーン除草ができる時期>
耕起田んぼは、不耕起田んぼよりもコナギが生えやすいです。耕起によって、種が地表に出てくるからだと思います。
コナギは上↑の写真の頃までは、チェーン除草機で浮かす事ができますが、下↓の写真のように大きくなるとチェーン除草では除草できなくなります。なので、田植え後1~2週目に行う除草方法と思ってください。
また、チェーン除草するタイミングの理想は田植えから4,7,11,14日後の4回と考えています。つまり、土曜日に田植えした場合は、翌週の水曜日と土曜日、翌々週の水曜日と土曜日です。私は水曜日に横方向を除草すると、土曜日は縦方向を除草します。
私の経験では、仕事をしているといって田植えの1週間後の週末に土日にチェーン除草するのではコナギを抑えることはできません。仕事を休んででも田植えの翌週の平日に1回目のチェーン除草を行ってくださいね(〃⌒∇⌒)ゞ。
<チェーン除草のメリット>
チェーン除草機と手押し除草機
を比較すると、チェーン除草の方が次のメリットがあります。
①チェーン除草機は、手押し除草機よりも横幅が長いので、田んぼを往復する回数が少なくて済む
②稲を倒しながら除草するので、株間条間を意識せず除草できる
③株元も除草できる
④藻があっても上手くすり抜けて除草してくれる
⑤稲が小さいと手押し除草機では抜けてしまうが、チェーン除草機だと根付いていれば稲が小さくても抜けない
ただし、コナギが大きくなるとチェーン除草機では除草できなくなるので、手押し除草機↓の登場となります。
<チェーン除草機の材料>
実は、7年間色々な除草方法を試してみましたが、チェーン除草は試していませんでした。なんとなく、重いチェーンに重い木材を使って引っ張るのはどう考えても苦しそうでしたし、作るのも難しそうだったので避けていました(〃⌒∇⌒)ゞ。しかし、色々調べて、これだったらできそうだと思えた作り方とやり方が見つかったので、その方法をご紹介します♪
材料は次の通りです。
①塩ビ管(2m、直径25or40mm、HIVP管)
※他のHPは直径40mmを使っている方が多いので、新たに買う人は直径40mmをお勧めします。私は昔天日干しの竿として使えなかった25mm塩ビ管がいっぱい余っていたのでこれを使いました(〃⌒∇⌒)ゞ。強度はこれでも十分でした。
②塩ビ管の蓋
③鎖チェーン(5.5cm幅×30cm)を64個
※ホームセンターだと切断してくれます!
④結束バンド20cmを64本
※100円ショップで売っています!
⑤標識ロープ(直径7mm×長さ50m)を2セット
<材料の組み立て>
①~⑤の材料が準備できたら組み立てます。意外と簡単で、私は30分ぐらいで作ることができました。
(1)塩ビ管の両端に蓋をする
(2)端っこの鎖を結束バンドで締めて固定
(3)残りのチェーンを結束バンドで固定せずに(移動できるようにして)軽くとめる
残り63個を全て軽くとめます。
(4)約3cm間隔で均等に位置決めして、端から結束バンドを締める
(5)標識ロープを3mぐらい切って、塩ビ管の両端に結ぶ
(6)田植えから1週間後以降は、リング状にする
稲が根付いた時期&コナギが大きくなった時期(田植えから1週間後以降)には、リング状にすることによって強化します。
この引っ掛かりで泥を一緒に運ぶことで、泥の表面を1枚剥がすイメージとなり、コナギを泥ごと抜くことができます。
具体的な作業は、長くなるので次の記事↓をご覧ください。
<田んぼの中に入って引っ張る方法>
下の写真の通り田んぼの中に入って引っ張る場合は、ここまでの組み立てでOKです。
引っ張っている途中はこんな感じです。塩ビ管は浮いてくれるので、意外と楽に引くことができます。
すると、コナギの子供がチェーン除草で浮きます。
<田んぼの中に入らずに畦で引っ張る方法>
しかし、田んぼの中に入って引っ張ると思った以上に汗だくになり疲れます!!また、足で踏んだ部分に高低差ができ、チェーンが届かなくなってコナギが残ったりします。それを解消するために、田んぼの中に入らずにチェーン除草を行う方法をご紹介します(o^∇^o)ノ 。田んぼに入らない事によって、次のメリットが考えられます。
⑥田んぼの中を歩かないので、作業が楽になる
⑦足で踏んだ場所の除草漏れを防ぐ事ができる
⑧二人で行うと、もっと作業が効率化できる
⑨4反の田んぼを週末土日でチェーン除草できる目処がたった
<畦で引っ張るための追加の組み立て>
チェーン除草を作るとき標識ロープを3mぐらいしか使っていないので、余った残り47mを使います。
(7)引っ張るための紐に輪っかを作り、そこに47mの紐を結ぶ
田んぼの横幅が短い場合は、紐の長さを調整してください。
輪っかや結ぶ場所を左右のバランスがとれている真ん中で結ぶことで、塩ビ管が真っ直ぐ横向きのまま、引っ張ることができます。
上↑の写真のように手で引っ張ると疲れるので、木に巻き付けて引っ張るというやり方がお勧めです(o^∇^o)ノ。4cm角の木の棒をホームセンターなどから調達してきて...
トラロープを一巻きすると...
トラロープの凸凹が、木の角にうまく引っ掛かって...
木を横にしたまま両手で引っ張ることができます!!手の引っ掛かりが大きいのと力のかかり具合が大きいので、かなり楽に引っ張ることができるようになります。イメージとしては、綱引きを紐を掴んで引っ張るよりも、縄の最後に木を結んで木を引っ張るほうが力が伝わりやすいという事かな(〃⌒∇⌒)ゞヨケイワカリニクイカナ?。
何か物理法則がありそうなのですが...
(8)紐の端っこは丸カンに結ぶ
紐の端っこが分かり易いようにしておきます。
(9)反対側にも同じ紐を取り付ける
片方向だけだと方向転換する時に引っ張る紐を移動させければならないので、両方向に紐を付ける事で、紐を移動することなく往復できるようになります。
イメージはこんな感じ↓です。
出来たチェーン除草機はこんな感じです。
<チェーン除草の手順>
作ったチェーン除草機を使って、除草する手順は次の通りです。
- <チェーン除草ができる時期>
- <チェーン除草のメリット>
- <チェーン除草機の材料>
- <材料の組み立て>
- <田んぼの中に入って引っ張る方法>
- <田んぼの中に入らずに畦で引っ張る方法>
- <畦で引っ張るための追加の組み立て>
- <チェーン除草の手順>
- 1.除草する前に深水状態にする
- 2.ゴム手袋を使う
- 3.畦に立って紐を引っ張る
- 4.手繰り寄せた紐は、丸くかためておく
- 5.引っ張り終わったら、もう片方で引っ張る
- <この方法の一番大きいメリット>
- <最後に>
私の田んぼの横幅は45mぐらいあるので、長い距離を紐で引っ張ると、重かったり塩ビ管がずれたりすると思ったのですが、思ったより楽に引っ張ることが出来、塩ビ管も真っ直ぐ横向きのまま引っ張ることができました(o^∇^o)ノ。
1.除草する前に深水状態にする
除草するとコナギやヒエが浮いてくるので...
浮いた雑草が再度土に触れて根付かないように、除草機をかける前に必ず水を入れて深水状態で行います。
2.ゴム手袋を使う
引っ張るときは、必ずゴム手袋を使います。私が愛用しているのはこの手袋です。
3.畦に立って紐を引っ張る
片方向の紐を4cm角の木の棒に巻き付けて引っ張ります。
道路等で後ろに余裕があれば、後ろに下がっていくことで、より楽に引っ張ることができます。
4.手繰り寄せた紐は、丸くかためておく
5.引っ張り終わったら、もう片方で引っ張る
1人の場合は、向かいの畦まで歩いていって引っ張ります。2人いれば、両方で引っ張り合いができ、田んぼを往復する必要がなくなり、作業量もかなり軽減できるのでお勧めです!
<この方法の一番大きいメリット>
この紐で引っ張る方法を使うことによって、汗だくになることなく、田んぼの中で汚れることなく、チェーン除草ができるようになりました。これによって、一番大きい利点は、「チェーン除草を楽にできる」と思えたことであり、約4反の田んぼを土日でチェーン除草をやりきる目処が立ったことです(o^∇^o)ノ。
チェーン除草の効果があるのは、コナギが小さい田植え後の数週間しかないので、土日ですべての田んぼをチェーン除草ができるのは、かなり大きなメリットです!
<最後に>
ぜひ、簡単に作ることができるので皆さんもチェーン除草機で初期除草を行ってください。「上農は草を見ずして草を取り」の言葉通り、コナギが必ず生える田んぼであれば、コナギが見える前にチェーン除草する事をお勧めします(o^∇^o)ノ。
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