【まとめ】5月上旬 塩水選による種子選定の方法、やり方
通常、種籾はJA等で購入しますが、私は食べる用に保管している籾を、自家採種として利用しています!その種籾の中で、充実している種を選ぶために塩水撰を行います。
- <種籾>
- <塩水撰種計(比重計)>
- <その他の道具>
- <手順>
- 1.貯蔵缶から2kg単位で籾を取り出す
- 2.必要に応じて脱ぼうする
- 3.真水で未成熟籾と藁を取り除く
- 4.目的の比重の塩水を作る
- 5.塩水に洗濯ネットを被せる
- 6.籾を入れて浮いた籾を取り除く
- 7.水で洗って塩を落とす
- 8.終わった種籾を水路に浸ける
- 9.陰干しで乾燥させ、芽出しの時まで保管
- <最後に>
<種籾>
自家採種の籾が無い場合は、近くのJAで種籾を購入します。 私は自家採種を利用するため、籾は余るほど十分あるし、塩水選で浮いた籾も後で食べる事ができるので、通常の塩水選よりもきつい選定を行っています。その結果、半分ぐらい浮いてもいいと思って行っています。
私が保管している籾は、苦労して収穫した天日干しした籾なので、機械乾燥の温風にさらされておらず、籾の傷みも少ない優良な種籾になると思っています(o^∇^o)ノ。
<塩水撰種計(比重計)>
次に、正確な比重を計るために、塩水撰種計(比重計)を購入しています。
真水だと比重1.00ですが、塩を溶かしていくと浮力が増えて比重が大きくなっていきます。通常うるち米だと1.10~1.15に調整して、浮いた籾を掬っていきます。
塩水撰種計を購入しない場合は、卵の浮き方で確認できます。私は比重1.20にするので、卵では計測するのは難しいです。
真水に浮かせると比重1.00でとまります。
塩を入れていくと、塩水撰種計が浮いてきて、そのメモリで比重が計測できます。
<その他の道具>
種籾と塩水撰種計を含んだ準備物は次の通りです。詳細は、作り方の説明の際にお話しします。
1.種籾(1袋2kg)×4袋
2.ボウル(21cmサイズ)
3.塩水撰種計(比重計)×1個
4.10ℓバケツ×2個
5.ディジタル計り(2kgまで)×1個
6.すくい網×1個
7.籾袋(40×60cmぐらい)×4個
8.食塩(1kg)×3個
9.円錐型の大型洗濯ネット×1個
<手順>
これらを準備した上で、私が行った塩水選の方法、やり方の概要は、次の手順です。
- <種籾>
- <塩水撰種計(比重計)>
- <その他の道具>
- <手順>
- 1.貯蔵缶から2kg単位で籾を取り出す
- 2.必要に応じて脱ぼうする
- 3.真水で未成熟籾と藁を取り除く
- 4.目的の比重の塩水を作る
- 5.塩水に洗濯ネットを被せる
- 6.籾を入れて浮いた籾を取り除く
- 7.水で洗って塩を落とす
- 8.終わった種籾を水路に浸ける
- 9.陰干しで乾燥させ、芽出しの時まで保管
- <最後に>
1.貯蔵缶から2kg単位で籾を取り出す
(1)ボウルを使って籾を掬う
(2)1杯の重さを量る
私の場合は、約500g掬います。
(3)2kg分を掬ってバケツに入れる
4杯分2kgを乾いたバケツに入れます。
2.必要に応じて脱ぼうする
品種によって、籾のヒゲや芒(ノギ)や枝梗を取るために脱ぼうが必要です。私の品種の「朝日」は籾のヒゲがほとんどない品種なので必要ないですが、籾のヒゲがある品種は脱ぼう機を使って取り除きます。
←籾から伸びている部分です。
脱ぼう機はこんな感じです。私は必要な時は、農機具屋さんに有料でお願いしています。
買ったことはないですが、こんな商品でできるのかな?
3.真水で未成熟籾と藁を取り除く
※購入している種籾であれば必要ありません
(1)真水を8ℓぐらい入れて、2kg分の籾を入れる
(2)すくい網でかき混ぜる
(3)浮いた籾と藁をすくい網で取る
これを何回か繰り返します。
(4)籾や藁が浮かなくなったら、水と一緒に籾袋に入れる
これを4袋分4回行い、8kgを作ります。
籾袋は40cm×60cmぐらいが使いやすいです。私は、100円ショップで売っている潮干狩りネットを利用しています。
4.目的の比重の塩水を作る
水20ℓに対して塩5kgでうるち米に適した比重1.13になりますので、皆さんの水の量で塩の目安としてください。比重計がない場合は、卵で判断します。
10ℓのバケツに8ℓぐらい水を入れて、2kgの塩を入れると、比重1.16となります。これでも十分、きつい選定となります。
私の場合は、8ℓに塩3kgを入れて比重1.20にします。私の場合は、比重1.16でもあまり浮かなかったのでこれぐらいにしていますが、どのHPを見てもこんな比重で行っている所はないので、真似しないでくださいね(〃⌒∇⌒)ゞ。
5.塩水に洗濯ネットを被せる
※洗濯ネットで種籾を移動する事で、塩水を再利用できます。塩を買うお金がもったいないからです。
(1)洗濯ネットを準備する
100円ショップで販売している細かい網の洗濯ネットを探します。私が購入したのは、直径38cm×深さ50cmの円錐形の洗濯ネットです。
(2)洗濯ネットの上部分をカットする
私が購入した洗濯ネットは、ファスナーが横にあるタイプなので、円部分をハサミで切ります。
(3)塩水が入ったバケツに被せる
すくい網で底を押さえながら、引っ張ると綺麗になります。
6.籾を入れて浮いた籾を取り除く
(1)籾を入れる
(2)すくい網でかき混ぜる
手で混ぜるのは避けたほうがいいです。塩水なので手に傷があれば、かなり痛いです。
(3)浮いた籾を、取り除き用の籾袋に入れる
この籾は、後で美味しく食べます。これを何回か繰り返します。洗濯ネットの折り目に引っかかっている籾があるかもしれないので、1回ぐらい網を持ち上げて底からかき混ぜたりもします。
浮かなくなったら、充実した籾が残ります。
右に選定籾・左に浮いた籾を並べるとこんな感じです。奥行きがあるので分かりにくいですが、たぶん1/5も浮いていないと思います。比重1.20で思ったより浮かなかった(半分ぐらい浮くと思っていました)ので、自分の収穫した籾が優秀だったかなと感じて、ちょっと嬉しくなってきました(〃⌒∇⌒)ゞ。
7.水で洗って塩を落とす
(1)洗濯ネットを持ち上げて塩水をきる
籾が浮かなくなったら、洗濯ネットを持ち上げて、塩水をきります。
(2)水を入れている隣のバケツに籾を入れる
(3)すくい網でかき混ぜて塩を落とす
最初と違って、籾は浮く気配がなくなりますので、充実した種籾になったと実感できます。
8.終わった種籾を水路に浸ける
すべての塩水選が終わった後に、流れのある用水路に5分ほど浸けておきます。
9.陰干しで乾燥させ、芽出しの時まで保管
※ちなみに、この後温水消毒はしません。今までやらなくても無事育っているのと、高温に浸けるのは短時間でも恐いので(〃⌒∇⌒)ゞ メンドウナノガイチバンダケドネ。
陰になる所で種籾を広げて乾かします。濡れたままだと、種籾の真ん中で芽が出るかもしれないからです。この時、深さがある籾袋だと、種籾を広げることができるので便利です!
乾いたら、風通しのいい所で保管します。ただし、鳥が来ない所に保管しないと、食べられてしまいますので注意が必要です。
<最後に>
これで、ぷっくりした充実の種籾が選別できます。自家採種でこれを何年か続けていくことで、より良い種籾が残っていけば、手間をかける価値がありますね(o^∇^o)ノ。
↓頑張れの応援クリック待ってま~す↓